Core Web Vitals完全ガイド — LCP・INP・CLSの閾値と改善方法
2026年2月時点のCore Web Vitals(LCP、INP、CLS)の閾値、測定方法、一般的なボトルネックと改善方法を解説します。
この記事でできるようになること
LCP・INP・CLSの閾値と測定方法を理解し、ボトルネックに応じた改善を実行できるようになります。
前提知識の確認
テクニカルSEOの基礎を理解していない場合は、先にテクニカルSEOチェックリストを読んでください。
本文
概念説明
Core Web Vitals(CWV)は、ウェブページのユーザー体験を測定するGoogleの指標セットです。実際のユーザーデータの75パーセンタイルで評価されます。CWVはGoogleのランキング要因(タイブレーカー)であり、コンテンツ品質が競合と類似している場合に差がつきます。
判断基準
現在の指標と閾値:
| 指標 | 良好 | 改善が必要 | 不良 |
|---|---|---|---|
| LCP(Largest Contentful Paint) | ≤2.5秒 | 2.5〜4.0秒 | >4.0秒 |
| INP(Interaction to Next Paint) | ≤200ms | 200〜500ms | >500ms |
| CLS(Cumulative Layout Shift) | ≤0.1 | 0.1〜0.25 | >0.25 |
重要な事実
- INPは2024年3月12日にFIDを完全に置き換えました。FIDは2024年9月9日にすべてのChromeツールから削除されています。
- 閾値は当初の定義から変更されていません。「閾値が厳格化された」というSEOブログの主張は誤りです。
- 2025年12月コアアップデートでモバイルCWVのウェイトが増加した可能性があります。
- 2025年10月時点:デスクトップの57.1%、モバイルの49.7%が全3指標をパスしています(HTTP Archive CrUX)。
LCPのサブパート分析(2025年2月CrUX追加)
| サブパート | 測定内容 | 目標 |
|---|---|---|
| TTFB | サーバーレスポンス時間 | <800ms |
| Resource Load Delay | TTFBからリソースリクエスト開始まで | 最小化 |
| Resource Load Time | LCPリソースのダウンロード時間 | サイズに依存 |
| Element Render Delay | リソース読み込みからレンダリングまで | 最小化 |
LCP = TTFB + Resource Load Delay + Resource Load Time + Element Render Delay
実行手順
一般的なボトルネックに応じて改善を実行します。
LCP(Largest Contentful Paint)
- 未最適化のヒーロー画像 → 圧縮、WebP/AVIF使用、preload追加
- レンダーブロッキングCSS/JS → defer、async、クリティカルCSSインライン化
- 遅いサーバーレスポンス → エッジCDN、キャッシュ使用
- サードパーティスクリプトのブロッキング → アナリティクス・チャットウィジェットの遅延読み込み
- Webフォントの読み込み遅延 → font-display: swap + preload
INP(Interaction to Next Paint)
- メインスレッドの長いJavaScriptタスク → 50ms未満のタスクに分割
- 重いイベントハンドラー → debounce、requestAnimationFrame使用
- 過大なDOMサイズ → 1,500要素以上は要注意
- サードパーティスクリプトによるメインスレッド占有
- 同期XHRやlocalStorage操作
CLS(Cumulative Layout Shift)
- width/heightが未設定の画像/iframe
- 既存コンテンツの上に動的に挿入されるコンテンツ
- レイアウトシフトを起こすWebフォント → font-display: swap + preload
- スペースが確保されていない広告/埋め込み
測定ツール: フィールドデータ(CrUX、PageSpeed Insights、Search Console)はGoogleがランキングに使用。ラボデータ(Lighthouse、WebPageTest)はデバッグに有用。
パフォーマンスツールの更新(2025年):
- Lighthouse 13.0(2025年10月):パフォーマンスカテゴリの再構成とスコアリングウェイト更新
- CrUX VisがCrUXダッシュボードを置き換え(2025年11月)
- Google Search Console 2025機能:AI搭載の自動分析、ブランド/非ブランドクエリフィルタ、時間単位データ
よくある間違いと対処法
- FIDをまだ測定している: 2024年9月に完全削除。INPに置き換え済み。
- 閾値が厳格化されたと信じている: 閾値は変更されていない。LCP≤2.5秒、INP≤200ms、CLS≤0.1のまま。
- ラボデータだけで判断する: ランキングに使われるのはCrUX等のフィールドデータ。ラボはデバッグ用。
- LCPだけ改善すればよい: 3指標すべてがランキング要因。INP・CLSも並行して改善する。
実行チェックリスト
- PageSpeed InsightsまたはSearch Consoleで現状スコアを確認する
- LCP不良時: ヒーロー画像の最適化、レンダーブロッキングの解消、TTFB改善
- INP不良時: メインスレッドのタスク分割、イベントハンドラーの軽量化
- CLS不良時: 画像/iframeにwidth/heightを設定、動的挿入コンテンツのスペース確保
次にやること
PageSpeed CWVモニタリングガイドで継続測定を設定し、テクニカルSEOチェックリストで全体監査を進めてください。
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